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2017年9月3日(日)大阪YMCAホールにて、社会福祉法人 朝日新聞厚生文化事業団主催による 高次脳機能障害講演会「退院後、状況に合わせて考えておくこと」が開催されました。

横浜市総合リハビリテーションセンター臨床心理士の山口加代子さんによる基調講演、橋本クリニック経堂院長 橋本圭司さんと当事者である武井雄喜さん・母親喜美恵さんによるトークセッションのあと、神奈川県リハビリテーション支援センター瀧澤学さん、社会福祉法人豊中きらら福祉会 工房「羅針盤」管理者 山河正裕さん、当法人の高次脳機能障害アドバイザー・言語聴覚士の本多留美が シンポジストとして登壇しました。本多は「高次脳機能障害のエキスパートは家族であり、水先案内人として家族の歩みに寄り添えるのが家族会である」と表現しました。また、できなくなったことの理解が退院後の大きな仕事であり、できるところを伸ばそうという視点でリハビリをする傾向にあるが、できなさに向き合い、折り合い、乗り越えるためには、できなくなったことを理解することが大事であると話しました。

瀧澤さんは、前任者から引き継ぎ、長く高次脳機能障害者支援のコーディネーターををされていたが、この4月から別の部署で難病患者の就労支援に携わることになり、現在は別の方がコーディネーターをされているとのこと。「ノウハウの継承」と「拡散」が大事だと話しておられ、面談には後輩が同席することで、技術の継承を行ってきたとのことでした。困ったときはいつでも相談して、と関係機関に伝え、地域の支援者を育てる思いで仕事をしてきたとのことで、できるたけ帰結はフィードバックするようにし、患者を依頼してきた医療機関がどんな対応をしたのかを真剣に考えていただけるようなシステムがつくれるといい、と話していたことが印象に残りました。